PCでゲームを遊んでみたい!
ゲームの遊べるPCが欲しいけど、どんなPCを選べばいいのか・・・
そんなPCゲーム初心者の方向けに、PCでゲームを遊ぶための基礎知識について説明していきたいと思います。
PCゲームとは
PCゲームとはパソコンでプレイできるゲームのことですが、PCゲームと一口に言っても様々な種類のゲームがあります。
・家庭用ゲーム機同様にパッケージやダウンロードで販売されているもの
・フリーソフトサイトで公開されているようなフリーゲーム
・Webブラウザ上で動作するもの(ブラウザゲー)
などなど
PCゲームはPCゲーム専用のものも多くありますが、最近ではPS3やXBox360版と同時にPC版が発売されるなどマルチプラットフォームとして展開されるゲームも多くあります。その場合、PC版はそのスペックの高さを生かし、よりハイクオリティなグラフィックでプレイできたりします。
また、家庭用ゲーム機並のクオリティを持ちつつ基本フリーでプレイできるゲームが数多く存在するのもPCゲームの特徴です。
家庭用ゲーム機とは違い、遊べるかどうかがPCの性能に左右される為、プレイするゲームの要求スペック(性能)を満たしたパソコン環境というものが必要になってきます。
PCゲームの遊べる環境
家庭用ゲーム機にはPS3、PS4、Wii、XBox360、XBoxOneなど色々ありそれぞれプレイできるタイトルが異なります。家庭用ゲーム機の場合はハードとソフトの組み合わせ、たえばPS3で遊びたい場合PS3用のソフトを選べば遊ぶことができます。また、PS3のハードは発売の時期によって形の違ういくつかのモデルが発売されていますが、どのモデルであっても問題なく遊ぶことができます。
PS3 [CECH-4000] と [CECHL00]
しかし、PCではそうはいかず、PC用ゲームソフトであってもPCの性能やOS(WindowsかMacかなど)によってプレイできるゲームが大きく変わってきます。
そのため、最新PCだからどんなゲームでも遊べるということはありません。自分の遊びたいタイトルが自分のPCで動くかどうかを正しく見極める必要があります。また、これからPCの購入を検討されている方は、遊びたいゲームが動くPCかどうかというのを判断して購入する必要があります。
ゲーム用PCの選び方
それでは、どのような点に注意して購入するパソコンを選べばよいのでしょうか。あるいは、自分のPCでゲームが動くかどうかを確認すればよいのでしょうか?
各ゲームタイトルには必要動作環境(スペック)として、そのゲームを遊ぶために必要なPCの性能がパッケージやWebサイトに掲載されてます。ですので、それを必ず確認するようにしてください。必要動作環境を確認することで、そのゲームを遊ぶことができるPCかどうかが判断できます。
必要動作環境を確認する上でチェックするポイントはいくつかありますが
1.OS
2.ネットワーク
3.PCの性能1 基本性能(CPU、HDD容量など)
4.PCの性能2 グラフィック
が大きなポイントとなってきます。
まず大まかに各ポイントについて説明していきたいと思います。
チェックポイント1 OS
現在発売されているPC用ゲームの多くがWindows対応のゲームです。それに比べMac対応のゲームというのは非常に少ないものとなっています。
これからゲーム目的でPCを購入する方はWindowsを選択すれば間違いないと思います。
しかし、WindowsであってもWindowsXP、Windows7、Window8など色んなバージョンが存在します。大抵その時々の最新版であれば問題ありませんが、少し古いゲームを遊びたい場合などは逆に最新版ではうまく動かないということがあります。そのため、そのゲームがどのOSに対応しているかをきちんと確認しておきましょう。
チェックポイント2 ネットワーク
最近のゲームはオンライン対応やオンライン専用のゲームが多くあります。それらのゲームを遊ぶ場合はオンライン環境が必要になってきます。要はPCがインターネットにつながっていることが必要になります。
オフライン用タイトルであればオンライン環境は必要ありませんが、不具合修正のバージョンアップなどがオンラインで提供される場合もある為、ネットワーク環境はあった方が良いでしょう。
ゲームプレイ時のネットワーク環境で重要視されるのは、回線の「速さ」よりも回線の「安定性」です。
つまり、速くても突然切断されてしまうよりは多少遅くとも安定して接続できる回線の方が良いということになります。
安定性でいうと
回線: 光 > ADSL > 無線系(~モバイルとか)
LAN: 有線LAN > 無線LAN(WIFI)
となります。
選択できるのであればより良い方を選んでください。
チェックポイント3 PCの性能1 基本性能(CPU、HDD容量など)
PCでゲームを遊ぶ場合、必ずCPUなどPCの性能を確認しておく必要があります。
主に次の点が必要スペックを満たしているかどうかを確認して下さい。
CPU:
中央演算装置。PCの計算機能の中心となるパーツ。CPUの種類(Core i5など)、動作周波数(3.4GHzなど)が性能に関係してきます。
メモリ:
パソコンの記憶容量。データを継続的に保管しておくHDDとは違い計算用に一時的に情報を置いておくための場所です。
HDDの空き容量:
ハードディスク=データを継続的に保管する場所。ゲームのインストールデータや、セーブデータを保管するための容量が空き容量として必要になります。
チェックポイント4 PCの性能2 グラフィック
PCゲームで遊ぶ上で、一番重要になってくるポイントがこのグラフィック環境となります。
ゲームには主に昔のゲームのような2D(2次元、平面的)なものと3D(3次元、立体的)なゲームに大別されます。
2Dゲームをプレイするのなら最新パソコンであれば大抵のゲームが動くと思います。もちろんCPUや他の性能にも影響されますので必要スペックは必ず確認して下さい。
3Dゲームの場合はPCに3Dグラフィックを動かすことのできる性能が必要になってきます。3Dグラフィックにもいくつか種類がありますが、特にDirectXと呼ばれる機能を使うゲームではグラフィックカードやGPUと呼ばれる拡張機能が必要になってきます。
GPU=グラフィックカード=グラフィックボード
GPU ・・・ Graphics Processing Unit のこと。グラフィック専門の処理をする装置
最近のPCではCPUにGPUの機能が統合されていて、そのままで3Dゲームが動くものも出てきていますが、高いクオリティの3Dゲームを快適に動かそうと思うと、やはり専用のグラフィックカード(GPU)が必要になってきます。
大体のポイントとしては以上になります。
それでは実際のゲームの必要動作環境を見ながら細かく説明していきたいと思います。
必要動作環境の読み方
必要動作環境(必要スペック)は多くの場合、次のような形で掲載されています。
そして、多くの場合「必要動作環境」の他に「推奨動作環境」というものも掲載されています。
・必要動作環境
OS:Windows XP SP3, Vista SP1, Windows7 SP1, Windows8
CPU:Intel Core2 Duo
メモリ:2 GB RAM
グラフィックカード:
nVidia Geforce 8000シリーズ512MB
Radeon HD 4000シリーズ 512MB
HDDの空き容量:40 GB 以上
Direct X:Direct X 9.0c 以上
・推奨動作環境
OS:Windows8
CPU:Intel Core i5
メモリ:4 GB RAM
グラフィックカード:
nVidia GTS250 1G
Radeon HD 4850 1G
HDDの空き容量:40 GB 以上
Direct X:Direct X 9.0c 以上
必要動作環境とは
そのゲームを遊ぶために「必要な最低限必要な」環境のことです。
例えば、必要動作環境と同じ環境でプレイした場合、グラフィクスの品質が通常よりも悪かったり動作が重たかったりしますが、とりあえず「プレイすることができる」という環境が必要動作環境となります。
推奨動作環境とは
そのゲームを「快適に」遊ぶために必要な環境のことです。
推奨動作環境以上のスペックであれば、より綺麗なグラフィックで軽快な動作でプレイできるでしょう。
必要動作環境では動作が重いなどプレイにストレスを感じることがありますので、できれば推奨動作環境以上の環境でのプレイをお勧めします。これからPCを選ぶ方はなるべく推奨環境以上のPCを選ぶようにしましょう。
では、各項目を見ていきます。
単位について
と、その前に、各単位について説明しておきたいと思います。すでにご存じの方は読み飛ばしてください。
PCの性能を表す場合、色々なところで数値の単位として K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)という単位がでてきます。
それぞれ、単位が大きくなる毎に1000倍となり
1K ≒ 1000
1M ≒ 1000K
1G ≒ 1000M
1T ≒ 1000G
となります。
現在の主流PCでは主に次の単位が使用されています。
CPU ・・・GHz (ギガヘルツ) 例)2.4 GHz
メモリ・・・GB (ギガバイト) 例)8 GB
HDD ・・・GB (ギガバイト)、TB(テラバイト) 例)1 TB ( ≒ 1000 GB)
OS
動作可能なOSが書かれています。
この場合、
Windows XP SP3
Windows Vista SP1
Windows7 SP1
Windows8
で動作することが保証されています。
OSのバージョンの後ろのSP1やSP3というのはServicePackのことです。
ServicePackというのはOSの機能拡張や不具合修正の為に適用されるバージョンアップのことで、無償で提供されています。この場合、同じXPでもSP1では動作が保証されない為、WindowsUpdateなどでServicePack3を適用しなくてはいけません。
Windowsの各バージョンにはある程度 互換性がある為、動作環境としてWindows7としか書かれていないゲームがあった場合、おそらくWindows8でも動かすことができます。ですが、メーカーの動作保証対象外となりますので動かない場合もあります。動作環境外のOSでプレイする場合は自己責任で行ってください。
CPU
動作可能なCPUが書かれています。
CPUの表示では「種類(Core i5など)」と「動作周波数(2.4GHzなど)」に注目して下さい。
この場合は
Intel Core2 Duo
というCPUと同等の性能以上の環境で動かすことができるということになります。
例えばIntel Core i7というより高い性能のCPUも存在しますが、それでも問題なく動かすことができます。
また、この表示ですと動作周波数(2.4GHzなど)が表示されていません。
この場合はCPUの種類さえ満たしていれば動くだろう、ということになります。
・CPUの種類
現在はIntelが主流のため、Intelについてのみ説明します。
デスクトップPC搭載のCPUを大まかに性能順で並べると次のようになります。
(性能低い)← →(性能高い)
Core 2 Duo < Core 2 Quad < Core i3 < Core i5 < Core i7
ノートPC、ネットブック、タブレット、ビジネス用PCなどでは
Pentium
Celeron
Atom
といった性能の低いものが搭載されている場合があります。
その場合、あまり高いスペックの要求されるゲームで遊ぶことは難しくなります。
動作周波数については同じ種類のCPUでは数値の大きいものの方が良い性能ということになります。必要動作環境として動作周波数が指定されている場合は「同じ種類のCPU」であれば、その周波数以上のCPUを選択してください。異なる種類の場合、周波数だけ比較しても性能の比較にはなりません。必要動作環境と自分のPCのCPUが異なる種類の場合はCPUの上下関係にだけ着目して下さい。例えば、必要環境が Core2Duo 3GHz で自身のPCがCore i7 2.4GHz の場合、周波数は低いですがCPUの性能としてはCore i7 の方が良いため必要環境を満たしているということになります。
メモリ(メインメモリ、RAM)
指定されたメモリ容量以上のメモリが搭載されている必要があります。
2 GB RAM とある場合、2GB (ギガバイト)以上のメモリが必要です。
RAMとはランダムアクセスメモリーの意味でメモリのことを指しています。
グラフィックカード(グラフィックボード、GPU)
このゲームを遊ぶのに必要なグラフィックス性能をグラフィックカードの種類、型番で示しています。ここで指定されたグラフィックカードの性能と同等以上の性能を持つグラフィックカードが搭載されている必要があります。
現在、ゲーム用グラフィックカードでは
Geforce (ジーフォース、ゲフォ)- nVidia社 製品
Radeon (ラデオン、ラデ) – AMD社 製品
の2つの系統が主流となっています。
GeforceはRadeonと比べると少し高価ですが、多くのゲームがGeforceに対応しています。
RadeonはGeforceよりも安価ですが、対応するゲームがGeforceと比べると少ないかもしれません。
基本的にどちらでも動くと思っていて良いですが、ゲームによってはどちらかの製品にしか対応していない、相性が悪く動かない、という場合もありますので動作環境をしっかりと確認して下さい。
nVidia Geforce 8000シリーズ512MB
という表示の場合、nVidia社のGeforce 8000シリーズ(GeForce 8800 GTXなど)で、この場合メモリも指定されていますので512MB以上のメモリを搭載したグラフックカード以上の性能を持ったグラフィックカードが必要になります。「~シリーズ」とある場合、ある特定の型番ではなく同じ番号シリーズ(GeForce 8600、8800 など)を総称していますので、そのシリーズ、あるいはそれよりも性能の良いグラフィックカードで動作可能となります。
グラフックカードの性能の比較については少し難しく、慣れている方でなければ型番だけで性能はわからないと思います。「Geforce 性能 比較」などのワードで検索すると性能の比較サイトが出てくると思いますので、指定されたグラフィックカードより上の性能のグラフィックカードを選択して下さい。
HDDの空き容量(ハードディスク)
指定された空き容量がHDDに必要になります。HDDの「総容量」ではなく「空き容量」なので
注意して下さい。
最近ではHDDの代わりにSSDが搭載されているPCも増えています。必要動作環境としてはHDDとありますが、SSDの空き容量が十分あればSSDにインストールしても構いません。SSDにインストールすることでゲームのロード時間の短縮ができます。
※SSD … フラッシュメモリを使った記憶装置でHDDより容量は少なめだが高速に読み込みを行う事ができる。
Direct X (ダイレクト エックス)
マイクロソフトが開発しているゲームなどのグラフィック関連機能のことです。
Direct Xの記載がある場合は指定のバージョン以上のDirect X がインストールされている必要があります。Direct X には下位互換性がありますので、特に相性問題などなければ最新バージョンをインストールしておけば良いです。
Direct X 9.0c 以上
という場合、バージョン 9.0c 以上のDirect X が必要になります。
自身のPCスペックの確認方法
・OS、CPU、メモリ
マイコンピュータを右クリック>プロパティで確認することができます。
・HDD
スタート>(マイ)コンピュータでハードディスクのところに表示される「空き領域」で確認できます。
・グラフックカード
ファイル名を指定して実行で「dxdiag」で表示されます。
dxdiagが使用できない場合はDirect X 対応グラフックカードが搭載されていない可能性があります。
最後に
少し長くなってしまいましたが、PCゲームをやるために知っておいた方がよい知識をまとめてみました。家庭用ゲーム機と比べると少し難しそうな気がしますが、慣れてしまえばなんてことありません。PCでゲームをやってみたいという方はぜひ挑戦してみて下さい!
質問などあればできる限りお答えしますので、下のコメントや問い合わせフォームから送信して下さい。
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